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「ブラック企業に入社したくない」
「求人ページでブラックかどうか見分ける方法を知りたい」
このような悩みを持つ人が多くいる背景として、令和となった現代でも数多くのブラック企業が蔓延しているというのが悲しい現実があげられます。
当たり前な話ですが、労働者を違法に食いつぶすブラック企業に入社するのは絶対に避けるべきです。
今回は複数のブラック企業に入社した経験のある著者が、求人票からブラック企業を見抜く方法をいくつか紹介します。
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前向きな言葉・キャッチフレーズ
ポジティブな言葉のウラに隠されているものは…
・「夢を叶えられる職場です」
・「あなたの仲間がたくさんいます」
・「社員はみな家族のような距離感です」
就職活動を経験したり、転職活動中であれば誰しもが一度は見たことあるのが上記のような言葉。
要注意ですよ。
これらの言葉を多用している企業の何がいけないのか?
まず第一に抽象的すぎて中身がない。「夢を叶えられる」とありますが、具体的にどのようなことを企業がサポートしてくれるのか?
「あなたの仲間がたくさんいる」「社員はみな家族」入社してもいない求職者に向けて発信するような内容としては不適切ですし、何より胡散臭い。
多少なりとも物事の「裏」を考え、疑ってかかる思考の持ち主であれば、「夢」「仲間」「情熱」といった言葉を求人票に記載することに不気味さを感じると思います。
それにも関わらず求人募集を行う企業が上記のような「前向きな言葉」を多用するのか?
その最大の理由は
過酷な労働環境を隠すため
です。
一般的な人であれば、夢や仲間といった言葉を聞くとポジティブな感情を抱くと思います。
その感情を逆手に取り、求人票を見た多くの人が良い印象を持つように仕向ける。
単純ですが、情報弱者や物事を真に受けやすい人ほど騙されてしまいがちです。
「弊社の社員はみんな残業100時間あります!」
「日々暴言や暴力が日常茶飯事です!」
たとえ事実であったとしても、応募するに当たって不都合になるようなことは絶対に記載しません。
胡散臭いキャッチフレーズを真に受けるな!
また、下記のようなキャッチフレーズにも注意が必要です。
■「学歴・経験、一切不問です! 必要なのはやる気だけ!」
■「アットホームな社風です」
■「入社1年目から年収1000万円を目指せます!」
学歴や職歴を問わず採用している会社は確実に慢性的に人手不足に陥っているのが現状です。
かなりキツいノルマを課したり、教育を行える環境でなかったり、パワハラなど労働環境が劣悪な可能性が非常に高い。
そのため、誰でもいいからとにかく人材を確保したいというのが狙いです。
また、「アットホームな社風」と書いてあると良いイメージを想像しがちですが、上司や社長から休日や深夜などプライベートな時間に電話がかかってきたり、社外イベントに強制参加させられたりなどもありえます。
「入社1年目で年収1000万円!」などあたかも短期で高収入を狙えるとうたったキャッチフレーズ。
過去数十年間に1人だけ達成した例を毎回持ち出し、条件面を誇張するよくある手口です。
事業内容と全く関係のない写真を掲載
求人票、求人サイトの募集覧に掲載されてる写真が…
・若い社員が居酒屋で飲み会をやってるワンシーン
・社員旅行(?)で訪れたきれいな風景の画像
・社員同士で肩を組んでる写真
・あからさまにその会社で働いてないだろ、と思うような女性の写真
・フリー素材の人物
・社員が不自然な笑顔で写ってる写真
・数枚掲載されている写真がすべて社長(経営者)
上記のようなものが掲載されていたら疑ってかかりましょう。
はっきり言って事業内容と全く関連性のない画像ばかりを載せてる企業はブラック云々ではなく会社として論外です。
求人票はあくまでも求職者に企業イメージを鮮明に伝える「広告」です。普通ならその会社で働いている社員の仕事風景や、取り扱っている商品・サービスの紹介を兼ねて関係のある画像を使用します。
飲み会や社員旅行の写真は仕事風景がわからない
ブラック企業ほど、莫大な費用をかけて企業のアピールをする場で飲み会や社員旅行の写真を採用しがちです。
その理由は、
・自社でPR出来ることが思い浮かばない
・社員が疲弊しすぎて仕事風景を掲載出来ない
・特化してるサービスが何一つとしてない
こういったことが挙げられます。
さらに酷くなると、働いている社員ではなく、全く関係のないきれいで清楚な女性の写真を掲載している企業もあります。無害さをアピールして求職者を印象操作していること確定です。
使用する写真に意味が込められている可能性も
また、若い社員同士が肩を組んでいたり、ガッツポーズをしている写真には、
「どんな時でも社員同士協力して激務を乗り切れ」
「苦しくてもガッツさえあればイケる!」
などの根性論が込められていたり、体育会のノリを強要されたりするケースも多々あります。
社長が全面に出すぎているのも危険?
最後に、求人ページに使われている写真がほぼ全部社長の場合も注意が必要です。
典型的なワンマン社長経営の会社である可能性が非常に高いと言えます。
コテコテのワンマン経営の職場は、反論することはもちろん、意見を申し立てることすら許されない空気感で溢れかえっており、心地よく働ける職場とは程遠いです。
心の底からその社長の理念に共感し、なおかつ自分との相性が良ければ働きやすい環境かもしれません。
しかし、売り上げが低迷すれば社員のせいにしたり、経営の手法や方針を変えずに従業員に無理難題を押し付けてくるワンマン社長も多くいます。
多すぎる採用人数
企業規模に比べて採用人数が多すぎる場合、辞めることを想定した大量採用の可能性があります。
「どうせすぐ退職するやつばかりだから、たくさん採ってふるいにかけよう」
このような目論見の裏には必ず激務や理不尽な行いが存在します。
「事業拡大計画中!募集人数大幅増員!」
このようなフレーズを見たら、必ずその会社の現在の従業員数や3年後離職率などを「就職四季報」などを使ってリサーチするようにしましょう。
異常なほど高い給料
「未経験大歓迎 月給40万円スタート」
このような高額な給料に惹かれて応募してみたものの、
基本給25万円
能力給15万円 (100時間分の固定残業代を含む)
といった内容の雇用契約書にサインをさせられ、渋々その会社で働くこととなってしまった人もいます。
給料を誇張し応募者を増やすための「求人詐欺」と言っても過言ありません。
固定残業代そのものが絶対にダメというわけではありませんが、
・求人票にビタ一文も「固定残業代」「みなし残業」についての記載がない
・何時間分か?超過した分は別途支給されるかなどの詳細がない
・過労死ライン(80時間前後)の残業代が前払い
上記に該当する場合は入社を避けたほう無難です。
人の命や生活のことなど一切考えず、会社の利益のみを追求する新興ブラック企業確定です。
また、固定残業代や役職給を除いて基本給そのものが最初から求人票通りの高額スタートの場合、それもそれで注意が必要です。
・1日300件のテレアポのノルマ
・人手不足により、1月に取れる休日が2回以下(もちろん手当なし)
・とにかく無理難題ばかりを押し付けてくる
その業界で即戦力となりうるキャリアのある経験者なら良い条件で最初からスタートすることもありますが、未経験者や職歴のない人でいきなり高額な場合も何かウラがあるとの見方をするべきです。
給与額ばかりに目がくらんで、業務内容を確認しなければ、仕事について行けずすぐ退職し、再び転職活動に逆戻りするパターンもありえます。
履歴書に傷が付くのはもちろん、膨大な時間の浪費になりかねません。
まとめ&一番伝えたいこと
求人票からブラック企業を見抜く方法
■胡散臭いキャッチフレーズ・くさい言葉ばかりが並んでる
■事業内容とは全く関係のない写真ばかりが掲載されてる
■多すぎる採用人数
■異様に高額な給料
今回は求人ページからブラック企業かどうかを見抜くポイントを解説してみました。
なぜこのような内容を書いたかと言うと、
企業は平気で求職者を騙す
ということを伝えたかったからです。
実際私も数回転職経験があります。
求人票や面接時に提示された内容とは違う条件で働かされた経験があるため、就職活動中の人や転職を検討している人全員にあらかじめ知っておいてほしいと思いました。
職を求めて面接を受けに行く側が、履歴書に嘘をついたり盛ったりしたことがバレたら後から解雇されたり、内定を取り消されたりするのに、募集する側の企業は求人ページに嘘を記載してもなんら罰則はない。
おかしくね?
「内定」をもらって就職活動を終わらせるのではなく、雇用契約書を確認し、納得した上でサインして提出するまで油断しないのがベストです。
参考になれば幸いです。