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友人と食事に行くとよく聞かれる質問があります。
結論から言うとその通りです。
飲食業界に15年以上在籍し、数多くの会社を渡り歩き、料理長・店長を経験した私が言うので間違いないかと。
具体的にどんなキツさがあるか紹介していきます。
目次 クリックで非表示→
飲食店の社員できついと感じること
- 立ち仕事
- 一日12時間~16時間労働は当たり前
- 人員不足の現場は休みがない
- 時間外の労働が多すぎる
- 休みがなくなることが多々ある
- 無駄な会議や不気味な研修がある
- 休憩がない
- 人間関係が悪い
思いつくままに挙げてみました。
立ち仕事
飲食店の仕事は「ホール・サービススタッフ」、「調理スタッフ」関係なく立ち仕事です。
言うまでもないかと思いますが、立ち仕事はかなりの激務と言えます。
アルバイトしたことある人ならわかると思いますが、お店がオープンしてから営業終了まで、業務中は立ちっぱなし。
余程ヒマでお客さんが来ない店でなければ座ることなんて休憩中しかありません。
一日中座りっぱなしのデスクワークも腰や肩が疲れますが、それでも四六時中動き回ってる飲食店スタッフのほうが肉体的な負担が大きいのは事実。
若いうちは立ち仕事に耐えれても、30歳を超えたあたりから体力的に厳しくなり、続けることが困難となって退職する人も多いのが現状です。
一日12時間~16時間労働は当たり前
立ち仕事はきついと言いましたが、それに加えて飲食店スタッフはどこもかしこも長時間労働に縛られてます。
一日中立ち仕事 × 長時間労働 = 肉体的疲労や負荷がものすごく大きい
飲食での仕事に慣れてしまえば、働いている時こそアドレナリンやドーパミンのおかげで特にキツさは感じないですが、仕事終わりや出勤前、休日に一気に体のダルさがやってきます。
その結果何が起こるか。
疲れのせいで、休日に何もする気がおきません。
→月間400時間労働を1年半続けた結果【得るもの・失うもの】
人員不足の現場は休みがない
飲食店は基本、ホールとキッチン、もしくはお店や規模によって変わってきますがどの現場も社員とその他アルバイトスタッフで稼働してます。
【必要人数】
平日:ホール□人 土日:ホール□人
平日:キッチン□人 土日:キッチン□人
など、必要な従業員数でシフトを作成しなければ、当然社員は休めません。
アルバイトが多く在籍しており、なおかつシフト申請を多く提出しているスタッフが多い店だと休みを回すことが出来ますが、飲食業界は深刻な人手不足で、なかなか都合良くいかないのが現実。
仮にシフト上で休みが取れても、大口の予約が入ったり、バイトが欠勤したら社員の出番です。
公休がなくなることは飲食では珍しくありません。
時間外の労働が多すぎる
■飲食店求人あるある
勤務時間:9:00~23:00のうちシフト制(実働8時間)
休憩1時間
どこの飲食店もこんな感じで募集要項に書いてありますが、大抵、というかほぼ全部ウソです。
予約でいっぱいの日やバイトで欠員がでた時は、仕込みのために朝早くから出勤し、営業終了後も片付けや発注業務などを社員はやらなくてはならないため、求人情報に書かれた勤務時間なんてあてにしてはいけません。
前残業として手当がでるならまだマシに思えますが、まともに残業代が全額支給される飲食店など皆無です。
当日にバイトが休んだりバックレたら、社員が残ってその後始末をしなければなりませんので、終電で帰れたらまだマシ、ひどいとお店で寝泊まりなんてことも。
休日がなくなることが頻繁にある
飲食店の店長は帰宅後も家でゆっくりできません。
なぜなら、四六時中スマホを離せないからです。いつ現場のスタッフから連絡がくるかビクビクしながら過ごさなくてはいけません。
店長が早上がりしたり、休みの日にこんなことは日常茶飯事です。
今日は10日ぶりの休みだ!
一日中ゴロゴロして過ごそう!
あー最高!!!
その数分後、店長の携帯に連絡が入る
無駄な会議や気味の悪い研修が多すぎる
私はこれまでいくつもの飲食店で正社員をやってましたが、どこも同じことやってます。
笑えてくるぐらい共通しているのは下記の2点。
無駄な会議
不気味な研修
始業前の朝早くに集められたり、休日にわざわざ場所を指定されて会議へ参加させられてました。
百歩譲って意味のある、充実した会議ならまだしも、
- 配布資料をはしからはしまで交代で読み上げる
- 「売上が落ちてるのはお前らの根性がたるんでるからだ!」と暴言を吐かれる
- 数人集まっても社長か幹部の人間が一方的にしゃべってるだけ
- そもそも議題すら決まってない
配布資料を読み上げるだけの会議はまさに中学校の国語の授業以下の退屈さです。
飲食店のオーナーや幹部の人間は論理的にものごとを考えることが苦手で、何か言葉に困ると、
「気合が足りない」
「根性なし」
などの精神論でものを言ってくる傾向にあります。
明確な議題や課題解決のための話し合いですらなく、ただ集まって「チームプレー」や「協調性」などのホスピタリティを振ってくるのです。
飲食店のオーナーは、こうして社員を自分色に染め、店長などの管理職をはじめとした社員を駒のように扱いたがります。
研修にしても、営業中はできないので、休日や早朝に呼び出されるのが当たり前。
しかも「接客の心得」、「お酒の種類や説明の仕方」の研修と告知しておいて、いざ研修に参加したら
「経営者の過去の栄光」や「会社の理念の素晴らしさ」
というテーマで半日が終わっていたなんてことも。
休憩がない
忙しいお店だと社員は休憩がもらえないなんてことも。
まかないを腹にかきこむ5分だけの人間が多いです。
「おれらは休憩なんてないから…」
という気質が飲食業界の社員に蔓延しており、今現在でも残り続けてます。
- 休憩に行かないのがかっこいい
- お客様のことを考えたら休憩になんて行ってられない
- 会社のことを想うと、休憩時間は返上する
盛った話でもなく、本当に今でもこんな考えで仕事してる人ばっかりです。
これ、冷静に考えてこういうことですよね↓
休憩に行かない
▼
休憩に行けない
▼
休憩時間を確保できない
▼
要領・段取りが悪くて時間を割けれない
本当にかっこいいですか?
店長や管理職がこれをやると、新人が休憩に行きづらくなりますし、その人も
「休憩いくのは悪いこと」
という間違った価値観を身に着けてしまいその後入社する後輩や部下に同じ道筋を辿らせたがります。
負のスパイラルでしかありません。
性格に難のある人が多い
- 飲食店で働くスタッフの特徴
○古い慣習(礼儀・パワハラ・根性など)を継承し、実践してしまってる人
○昔の上司の悪い部分だけを真似てる人
○「俺らの時代はこうだった!」などと若い人に価値観を押し付けたがる人
○論理的思考に乏しい人
○すぐにキレる人
上記のような性格の持ち主が多いのが飲食業界。
実際に飲食の現場で長く働いている人の殆どがその事実に気がついていませんが、
このような古い体質が飲食業界の人手不足をさらに加速させているのです。
長時間労働や理不尽な仕打ち、洗脳に似た教育制度のせいで、冷静な思考と判断力をなくしてしまうため、酷い環境と知りつつも改善のための行動が取れなくなってしまいます。
本当は根が真面目で真っ直ぐな人でも、あまりにも過酷な労働環境の中に身を置くと、冷静な判断力や思考力が失われ、性格がひん曲がってしまう。
そのような人も多く見てきました。
改めて思うこと+著者からのエール
このページを読んでる方の多くが現在飲食店で働いている人、もしくは、これから飲食店で働こうとしている人かと思います。
改めて私が言いたいことは、
飲食業は超激務
であるということ。
数え切れないほどの飲食の現場を目の当たりにしてきた経験から、そう判断せざるを得ません。
飲食で働くことが決まった人や、これから飲食の世界に飛び込む人へエールを送るとすれば、
「体力とか技術とかよりもまず好きになることを徹底して下さい」
と言います。
かなりの激務である飲食をずっと仕事にするためには他のどんなことよりも好きにならなければまともな精神状態で続けられませんから。
一方、現在飲食店に勤務していて心が折れかけてる人はどうすれば良いか。
答えは、
①腹をくくって飲食一本で生きていく覚悟で続ける
もしくは
②やり直しが効くうちに他業種へ転職する
この2択しかありません。
このページを読んでる人であれば、すでに飲食で生きていくモチベーションを失っている可能性が高いので、飲食店を辞め、他業種へ転職することも検討してみるべきかと。
迷っている場合は、一度冷静になって考えてみてほしいです。
◆1日15時間労働(手当等なし)
◆休憩はまかないを食べる数分間のみ
◆少なすぎる休日
◆モラルの低い同僚・上司・社長に囲まれた環境
◆悪徳宗教に近い研修・教育制度
この環境をこれからもずっと続けていく自信があるかどうかを。
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