30代で飲食から未経験の他業種に転職したいあなたへ【ラストチャンスを逃すな】

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クマログ
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飲食店・ホテルで料理人として15年ほど勤務した後、IT企業のマーケティング職へ転職。仕事の大半をブラック企業で過ごしたため、内部事情にはめっぽう詳しい。【飲食店の裏事情】【仕事・転職】【ブラック企業体験談】 が主なテーマのブログを執筆。都内在住アラサー男子。

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このページの内容
飲食店勤務の30代でも転職は可能。
しかし、簡単ではない。
かなりの努力とモチベーションが必要不可欠。



社会人になってからの8割ほどの時間を飲食業界で過ごし気がつけばもう30代の飲食店の正社員。


その中には下記のようなことを考えている人もいるでしょう。

・20代の時と給料があまり変わらず将来のことを考えたら絶望してくる

・30を過ぎ、体力的に飲食店の仕事がキツくなってきた

・結婚して子供も生まれたのでもっと家族と過ごす時間がほしい

・ブラック企業のイメージと人手不足が重なり、飲食業界に希望が持てない

・若くはないが未経験職種・業種へ転職したい

「転職したい…」


「とにかく飲食店を辞めたい」


「未経験の他業種にいくラストチャンスかな…?」



当ページはこんな悩みを持つ人へ向けた内容です。


飲食業界で15年以上働き他業種への転職活動を実際に行ってみた著者の実体験と、飲食店から未経験職種へ転職を成功させた人に取材してわかったことをベースに解説していきます。

飲食しか経験ないけど他業種へ転職は可能か?

20代の場合

目指す職種・業種にもよりますが、

比較的簡単に転職可能



というのが結論です。

キャリアのある転職希望者に比べ、社会経験が少ない分柔軟性に優れ、若いがゆえに企業風土に染まりやすく、能力開発の余地も非常に大きい層ととらえられているからです。


その他、社会人としての経験がある分、新卒者に比べ社会人としての常識や、一定のビジネススキルを備えていることも大きな魅力に感じており、新卒採用に比べ、ミスマッチも少なくできると期待されているところもあります。

マイナビ:なぜ企業は第二新卒を求めるのか?https://mynavi-job20s.jp/guide/guide02.html

第二新卒を始めとする20代の社会人であれば、採用を考えている企業にとって「自分の色に染めやすい」のです。

悪い意味に聞こえますが、チームで働く組織においては、企業の理念や価値観などを共有し合い、会社の成長に貢献できる人材は何よりも大切です。


要するに、若くてフレッシュな20代はまだまだ成長の余地が充分にあり、教育や指導次第で数年後にはバリバリの戦力として見込まれるということ。


年齢だけが全てではありませんが、「若い」というだけで転職において圧倒的に優位に立てるということに間違いありません。前職が飲食業界でもIT業界でもこれは同じです。

30代の場合

ハッキリ言いいますが、

かなり厳しい



という現実を受け止める必要があります。

「飲食店から別の飲食店」という転職なら、面接を受けてその場採用されるくらい簡単かと思われます。

人手不足の飲食業界において、経験のある30代はどこも喉から手が出るほど欲しい人材だからです。


しかし、飲食から全く未経験の職種への転職はそう簡単にはいきません

  • 30代で飲食から未経験職種への転職が難しい理由

・30代の求職者の場合、ほとんどの企業が「即戦力」を求めるから

・20代の若者に比べフレッシュさと柔軟性に欠け、融通も利きにくいと判断されるから

・飲食店での経験が活きる職場が圧倒的に少ないから



おそらくこのページを読んでいる人のほとんどが、30代で飲食から未経験の職種に就くことは出来るか否かを知りたい人だと思います。


本気で検討しているのであれば、

・凄まじい努力をする覚悟と凹まない強靭なメンタルがある

・長期間維持できるモチベーション

・現時点より収入が下がっても問題ないと思ってる



上記の要素が必要不可欠です。


どれか一つでも欠けてる場合、未経験職種への転職は不可能だと思って下さい。


「飲食という激務をこなしてきたオレならどこか受かるでしょ」


「飲食店より楽な仕事なら何でも良い」



などの生半可な気持ちで他業種へは転職できないと断言します。

30代飲食店勤務に残された道は?

・続ける(耐える・諦める・心を入れ替える)

・血の滲むような努力をして転職する

飲食業界から抜け出し、他業種への転職を夢見る人がとる選択肢は上記2つのどちらかになります。

続ける(耐える・諦める・心を入れ替える)



「飲食店で働き続けて気がつけば30歳を過ぎていた」



これ、ネガティブな言葉に聞こえるかもしれませんが逆を言えば、20代のほとんどの時間を仕事に費やしたことによって、飲食業界で働くための戦闘力・経験値がものすごく積み上げられているとも考えられます。

見ての通り、飲食業界は他のどの業種に比べても圧倒的に離職率が高い(みんなすぐ辞めてる)のです。


飲食店で就職したものの、1日14時間労働や休日の少なさ、給与の低さなどを理由に辞める人がたくさんいます。そんな激務を長く勤め続けるのもある意味「根性」や「精神的タフさ」がなければ不可能です。

・労働時間は長いが飲食の仕事は好き

・休みは少ないけど仕事が楽しいから不満は少ない

・「将来自分の店を持ちたい!」、「レストランを経営したい」などの目標がある



上記の理由がない限り、激務な毎日である飲食店の仕事を30代まで続けることは出来ません。これまで続けてきたことに対しては自分に自信を持つべきです。


飲食店社員(33)
未経験職種への転職を考えてるけど、努力できる自信とモチベーションを維持する自信もない…



そういう方なら無理に転職しないほうが良いでしょう。独身でなおかつ貯金がそこそこある人なら半年~1年と長いスパンで無理をしない程度に転職活動をすることが出来ますが、結婚して子供がいる場合、環境が大きく変わることが最大のリスクともなります。

・仮に未経験職種へ転職出来ても収入が大幅に下る(ほぼ確定)

・就職できたはいいが社風や相性が悪く、すぐに退社してしまう可能性

・実力不足を理由で試用期間中に解雇されるかもしれない


これらのリスクと、今現在飲食店で働いていて不満に思う現状のどちらが自分にとってマイナスか、今一度考えてみるべきです。

【飲食店を続けるモチベーションがない場合の打開策】

転職が厳しいのはわかった
でも、続けるモチベーションを維持するにはどうすればいい…?

簡単にはいきませんが解決策はいくつかあります。


もし労働時間の長さに不満がある場合、実力でオペレーションなどの仕組みを簡略化出来る立場までのし上がり、自分や他の社員のプライベートを充実させる行動を取ったりすること。また、規模の大きな会社になれば本社勤務の道もあるでしょう。


給与の低さに納得いかない場合は、より上のポジションに就けるようにこれまで以上に努力する。叶わなければ、今より給料を高く提示してもらえる別のお店を探すなど。



「飲食店の仕事つらすぎ…」と思っている場合、もしかするとあなたが今働いている現場が限度を超えて「ヤバい」状態なだけかもしれません。数は多くないですが、給料を高めに提示してもらえる店や、労働時間を正しく管理し、休日もちゃんと回せる飲食店もあります。


私自身も転職エージェントを使い、別の飲食店へ転職して給料も上がり、1ヶ月の労働時間を平均150時間も減らすことに成功してます。


今働いてる店が異常であれば、速やかに別のお店へ転職することも視野に入れましょう。


30代まで飲食店で培ってきた経験があれば、面接で現状の不満点を話し合い給与交渉などの条件面を決める武器として活用できます。

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・血の滲むような努力をして転職する

とにかく、飲食はもううんざり…
多少キツくてもやっぱり他業種へ転職したい…

・凄まじい努力をする覚悟と凹まない強靭なメンタルがある

・長期間維持できるモチベーション

・現時点より収入が下がっても問題ないと思ってる

上記が全て当てはまる場合30代でも未経験職種へ転職できる可能性は充分あります。ここまで、

「30代で他業種へ転職は無理ゲー」

みたいなことばかり言い続けましたが、それには理由があり、

「思っている以上に大変」



ということをまず一番に理解してもらいたかったからです。

「30代以上でも転職は簡単!」

「未経験職種へ行くのは楽勝!」


「スマホだけでで簡単に転職活動が進む」



などの「たまたまうまくいった」事例ばかりを鵜呑みにすれば、うまくいかなかった時に絶望しますし、働きながら転職活動を行う場合は本職でも業務がおろそかになったり影響が出ます

どうしても飲食業界から抜け出したい人へ

30代で飲食から未経験の職場へ転職するのは難しいけど、相当な努力と根気があれば可能

これを前提とした上で、

「何が何でも転職したい」


「絶対に飲食から脱却したい」


「家族との時間を大切にしたい」



という人だけこの先を読み進めて下さい。

転職するための努力とは?

・別業界に知り合いが働いており、仕事を紹介してもらえる

・早稲田や慶応、東大などレベルの高い難関大学を卒業している

・その他、仕事に役立ち、なおかつ秀でた別の才能がある



もし上記の条件を満たす場合、飲食から別業種への転職でも比較的簡単に次の職場の内定がゲットできるでしょう。


そうでなければ、

転職サイト・転職エージェントの利用は必須

です。

転職サイト・転職エージェントが必須な理由

・あなたの適性に合う業界・職種を紹介してもらえる

・職務経歴書などの書類作成の添削をしてもらえる

・面接対策を指導してもらえる

・面接日程の取り決めや給与交渉を代行してくれる

・入社後のアフターフォローもある

転職サイト経由で転職エージェントを利用した場合に得られるメリットです。


激務である飲食の仕事を続けながら並行して、未経験職種への転職をする際に必ず力になってくれる存在です。むしろ転職エージェントとの面談なしにして未経験職種への転職成功はありえません


飲食しか経験のない人が転職サイトから直接、他業種の仕事へ応募しても、学歴フィルターや求める人物像との違いを理由に面接すら進めないことのほうが多いです。


しかし、転職エージェント経由での場合は書類選考の通過率はぐんと上がります


もちろん、エージェントの人としっかりコミュニケーションをとり、自分がどのようなキャリアプランを描いているのか鮮明に説明する必要はあります。

30代にオススメの転職サイト・転職エージェント

仕事紹介してもらえて面接の練習、それに給与交渉まで…
しかも30代でもOKな転職エージェントなんかあるの?

そんなあなたにオススメの転職サイト・転職エージェントを2つ紹介します。

doda

パーソルキャリアの「doda」はCMでもおなじみで一度は聞いたことあると思います。求人の量・質ともに満足度の高い転職サイトです。


もちろん、転職エージェントの利用も出来るため、初めて他業種へ転職する人の場合は転職エージェント経由で面接に応募するのがおすすめです。


基本的には全国展開ですが、地域によっては対応してない場合もあるため注意が必要でもあります。

オススメ度:★★★★★

リクルートエージェント

転職と言えば「リクルートエージェント」とまで言われるほどの大手転職エージェント。


取り扱っている求人案件の多さと全国展開しているため都内でも地方でも利用し安い。


転職エージェントのサービスの満足度の高さと利用者数の多さが類を見ないほど。


ここ最近転職エージェントの数が増えたことで、転職を希望する人は、


「どの転職サイトを使えば良いの?」


と逆に迷いが生じることもあります。


その場合、「リクルートエージェント」と、上述した「doda」の両方に登録しておけばとりあえずOKです。


スムーズに転職活動を進めるためには転職エージェントとの面談も同時に行うと良いでしょう。

オススメ度:★★★★☆

未経験職種へ転職する際の注意点

「飲食から未経験の仕事への転職は難しい」

このページだけで何回言ったかわかりませんが、例外があります。簡単に就職できる未経験大歓迎の別業種です。

・客先常駐(SES)の事務職

・建設現場の事務管理

・タクシードライバー



言葉を選ばずに言わせてもらいますが、上記の職種へ転職するくらいなら、今まで経験のある飲食の仕事を続けたほうがまだマシです。


上記の職業を否定するわけではありませんが、労働時間の短縮や給料アップを考えた上での転職なら絶対にやめておくべきです。


これらは激務です。体力的にも精神的にも飲食と変わらない、いや、むしろ慣れてない分飲食よりもきつく感じるでしょう。


もしあなたが、転職エージェントの人に紹介されて面接に行くことをすすめられたとしても、余程の理由がない限りは断ったほうが良いでしょう。

少しでも優位に転職活動を進めるには?

飲食からゲーム会社のWebディレクター

飲食から製薬会社の営業部

飲食からレコード会社の広報部



このような前職とかけ離れた業種・職種への転職はほぼ無理と言っていいほど厳しいです。


東大出身者や国民栄誉賞レベルの特別な称号がない限り、20代でも上記のような飲食からの転職はキツイでしょう。


では狙い目としてはどんなとこか?


例えば、

■飲食店の調理スタッフ
→食品会社の営業・商品開発

■飲食店・ホールスタッフ
→飲食店立ち上げ事業のコンサルタント会社

■飲食店
→調理器具メーカーの販売員or本社勤務

あくまでも一例ですが、これまで頑張って続けてきた飲食店での仕事の経験が役に立つ業界・職種であれば、志望動機や自己PRで優位に立てます


逆に、飲食店の仕事と接点のない業界を志望する場合は、特別なスキルを保有してない場合、アピールポイントがなく面接官に伝わりにくいです。


隕石が降ってきてそれにぶつかるくらい確率は低いですが、仮に採用されても新たにイチから勉強し直したり、スキルを磨かなければならないため、さらなる努力と労力が求められます。

「内定=転職成功」にしてはダメ!

実は、30代で未経験職種へ転職出来たとしても、

「思ってた業務内容と違う…」


「やっぱ自分には合ってなかった…」



など、能力やスキルが理由ではなく、モチベーションが維持できないことで短期で退職してしまうケースも多いのです。

これは年代問わず、転職を失敗した人にありがちな、

内定をもらうことがゴール

になってしまってるからです。

「今のイヤな職場を早く辞めたい」ということだけが転職の理由になってる

・転職活動が思うようにうまくいかず、「どこでも良いから早く決めたい」と転職の目的を履き違える

・世の中を甘く見てる



転職の成功とは、内定をもらった会社で働き、今まで以上に生活をより豊かにすることです。受かった会社でこれまで以上に生活が改善されなければ成功とは言えないでしょう。


なので、飲食から未経験職種へ行く場合も、多少なりとも興味があってモチベーションが保てる業界・業種に行くことを強くオススメします。

経験と実績を得れたらその先の可能性も…

転職を成功させ、次の職場で経験と実績を積めば新たな選択肢が増えてきます。


例えば、

飲食店の店長からグルメサイトを運営する会社の営業部に転職し、結果を出せば、それを活かし今度は他業界の営業部として新たなステージに行ける可能性が生まれるのです。

あくまでも、

・営業部→営業部(他業界)
・広報部→広報部(新規設立のベンチャー企業)
・Webマーケティング部→Webマーケティング(他業界)

このように職種は変えずに別の業界を目指す転職です。


飲食からの脱出を検討し始めたときに本当に行きたかった業種に再度転職する道も切り開けるのです。


もちろん、相当な努力をして経験と実績を積んで、他社から一目されるレベルの結果を出せばの話ですが、決して不可能ではありません。


その頃には今よりも年齢を重ねているので、これまた簡単に話が進むとは言い切れませんが、少なくても飲食店で働き続けるよりは明るい未来やより多くの可能性が生まれるのです。

まとめ&著者が一番伝えたいこと

当ページのまとめ
・20代なら飲食からの未経験職種への転職は比較的容易

・しかし、30代だとかなりの努力と折れない根気が必要

・辞めることより気持ちを切り替えて飲食でその先を見据える選択肢もあり

・確固たる信念を持って転職するなら転職エージェントの利用が必須

・転職を優位に進めるためと、内定後のことも考えると、飲食と関連のある業種・職種が狙い目



転職活動そのものはかなりキツいですが、30代でも飲食から他業種への転職は不可能ではありません


何度もお伝えしている通り、多忙な飲食店の業務をこなしながら転職希望先の情報収集や面接対策・書類作成はかなりの労力が必要です。


大変ではありますが、

「長時間労働の飲食から抜け出したい」


「家族と一緒に過ごす時間がもっと欲しい」


「将来的に収入をもっと上げたい」



そう強く願うなら、多少きつく感じても諦めずに転職活動をするべきです。飲食店で働く今の生活に納得がいってるならこれ以上何も言いません。


このページをここまで読んで下さってるということは、少なからず今の状況に不安を覚えていることだと思います。そんな方のために、飲食店から未経験職種への転職を成功させた、私の先輩でかつての仕事仲間である人へのインタビューをこのページの締めとして記載します。


あなたが次に起こすべきアクションは何なのか?


判断材料にして下さい。

インタビュー

Kさん(36)
31歳を向かえる年に飲食店から未経験職種(Webサービスを用いて飲食店の集客をサポートするコンサル会社)に転職を成功させた。
Kさんと著者であるクマログは「店長と新米社員」の関係で以前同じ職場で勤務。今でも連絡を取り合うほどの仲。


–お久しぶりですKさん、今日はよろしくお願いします。

Kさん
こちらこそよろしくお願いします。
今日は僕の転職をした時の話をすればいいのかい?
参考になるかわからないけど、答えられる範囲で回答していきます。

飲食をやめる理由について

–ありがとうございます。ではまず始めに、飲食店の店長として働き社長や経営陣はもちろん、新人社員やその他アルバイトスタッフからも慕われてたKさんが、未経験職種へ転職を決めた理由は何ですか?

Kさん
色々な理由があるけど一番は「家族との時間」がもっと欲しかったからです。
20代で結婚して僕が30歳を向かえる年に長男が誕生しました。
自分が生んだわけではないけど、家族が増えたことが泣くほどうれしかったのと、これからも子供の成長と家族の幸せをもっと共有したいと思い始めました。

–家族が増えたことでより一層その時の仕事である飲食店をもっと頑張ろうと思わなかったのですか?

Kさん
実は以前から労働時間の長さや休日の少なさには少し疑問を感じていました。ですが、調理師学校を卒業して好きで始めた飲食店だったので、贅沢は言ってられない。
でも、子供が生まれてからは現実と将来のことを深く考え始めるようになりました。

–具体的には?

Kさん
店長ということもあり、ある程度の給料は貰ってたので、お金のことではなく労働時間の長さのせいで家族との時間を取れないこと。これがものすごく引っかかりました。
人手不足が深刻な飲食業。バイトがバックレたり、自分が休みの日に何かトラブルが発生したら休日は潰れる。
休みの日にお店やスタッフから連絡が来る度に憂鬱になる。
今の仕事を続けてたらこれをずっと繰り返す…。
それがものすごく辛く感じました。

–やはり家族が出来たり、環境が変わるとどうしても今まで抑えていた気持ちが爆発したり、現状を変えたいと思うものですよね。

Kさん
正直、30歳になってから未経験職種へ転職することがものすごく怖かったです。
本当に転職できるのか?
仮に内定をもらえても飲食しかやってこなかった自分が通用するのか?

どのように転職活動を進めたのか

–Kさんは働きながら次の転職先を決めてましたね。僕も一緒に現場にいたので覚えてますが、休みも少なく転職活動をしてるようには一切思えなかったのですが、どのようにして進めてたのですか?

Kさん
まず30代でも利用できる転職サイトへ登録し、出勤時の電車の中や、仕事の休憩中のスキマ時間に情報収集を行ってました。休みの日は子供や妻と過ごす時間を最小限にし、履歴書を書いたり面接の練習など地道にやってました。

–店長としてバリバリ働きながらそんなことまでしてたのですね。今になってわかるのですが、それかなりキツくなかったですか?

Kさん
本当に苦しかった(笑)
体力に関してはこれまで飲食店でいい意味で鍛えられてたから大丈夫だけど、メンタルが本当にキツかった。
その頃から転職サイト経由で申し込めばWebに入力したプロフィールをもとに書類選考が行われてました。
転職活動に関する本を数冊買って、それに沿って自己PRをしっかりと記入してたのですが、書類選考がまず通らない。
30社応募してようやく1社面接に進めるくらいです。
そしてその面接でも連敗続き。当時はだいぶ精神的にキツかったです。

–それでも諦めずに転職活動を続けた結果、無事に内定を取れたということですか?

Kさん
いいえ、実は心が折れて転職を諦めようと思ってました。
どこも受かる気がしなくて精神的に限界を迎えそうになった時、初めて転職エージェントに面談を申し込んだのです。
そこから徐々に手応えを実感できて、最終的には2社内定を貰えました。

決め手は転職エージェント?

–そんなにあっさりと決まるのですか?でも、それならなぜ最初から転職エージェントに申し込まなかったのですか?

Kさん
当時は今みたいに転職エージェントの数が多くありませんでした。それに実際に利用した人のレビューとかもなかったので、カウンセリングに申し込むことに少し抵抗がありました。
しかし、「ライフスタイルをいい方向へ変えたい」という気持ちが捨てきれず、わらにもすがる気持ちで面談予約を入れて実際に相談しにいきました。

–転職エージェントの方とはどのようなことをお話したのですか?

Kさん
・どのような背景で転職活動を始めたのか
・思うように転職活動がいかなくて悩んでること
・希望する職種、業種

これらを全部相談しました。

–実際にカウンセラーの人と合って話をしてみてどんな印象でしたか?

Kさん
最後の手段として面談に行きましたが、その時は内心あまり期待はしてませんでした。
ですが、飲食しか経験のなかった僕の話を真剣に聞いてもらい、自分の適性に合う職場はどういうとこがあるかなど、丁寧なアドバイスを貰うことが出来ました。
また、良い印象を与える職務経歴書の書き方や、伝わりやすい志望動機などを一緒に考えてくれたり様々なことをサポートしてくれて本当に助かりました。

–なるほど。相談できる相手がいたり、的確なアドバイスをもらえるだけでも大きく結果が変わるものですね。

Kさん
ネットや本で転職に関しての知識を詰め込んで自分では理解した気になっても、それが間違いで、結果的に遠回りしてたことに気付かされました。
その道のプロや経験者の生の声を聞くことがいかに大切か。
転職活動は本当に苦しかったけど、その経験が今でも人生の教訓になってます。

実際に転職をしてみた感想は?

–飲食店を辞める決断をしたのはKさんにとって正解でしたか?

Kさん
飲食店を辞めて他業種へ転職したことが正解だったかどうかは現時点ではハッキリと言えません。
ですが、転職を経験してみて他業種の人がどのようなことをしてるか、30歳を過ぎて初めて勉強させられることばかりでものすごく楽しく感じてます。
何より、子供や妻と楽しく過ごす時間が増えたことは、ものすごく大きいです。

–家族とゆっくり過ごす時間が増えるのは家庭を守るお父さんからすれば本当に幸せですよね。

Kさん
うん、だって、
「14時間労働 × 週6日」

「8時間労働 × 週5日 土日祝休み」
になったんだよ?冷静に考えてすごいですよねこの差(笑)
あ、もちろん、今の職場でもたまに繁忙期やプロジェクトに追われてる時は残業で帰りが遅くなりますが、店長やってた飲食店に比べたら遥かに負担は少ないです。

–色々と聞かせて頂き、ありがとうございました。最後に、当時のKさんのように飲食から未経験の他業種への転職を目指す人のために、何かアドバイスがあればお願いします。

Kさん
思うように決まらず何度もメンタルが崩壊しそうになりましたが、実際に30歳過ぎで飲食の経験しかなかった私でも他業種へ転職することが出来ました。
妻に転職することを理解してもらえて応援してもらい、転職エージェントの方にも親身に相談に乗ってくれたりと、自分以外の人の力の大切さも実感しました。
苦しかったり、きつかったりしたら一人で悩まず誰かに相談しながら前向きに転職活動を進めるのが最善だと思います。
どうか、無理をしすぎて体を壊すことだけは絶対にしないよう、皆様の転職の成功を祈ってます。

doda

オススメ度:★★★★★
特徴:業界二番手の大手
<著者が実際に使用した感想>
リクルートに劣らない求人案件の量と質。しかし、担当者によって対応に差がある印象。

リクルートエージェント

オススメ度:★★★★☆
特徴:業界大手の転職エージェント
<著者が実際に使用した感想>
とにかく案件が多い。エージェントが2人専属で担当。相談に対しての反応が早く、スムーズに転職活動を行える。

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クマログ

飲食店・ホテルで料理人として15年ほど勤務した後、IT企業のマーケティング職へ転職。仕事の大半をブラック企業で過ごしたため、内部事情にはめっぽう詳しい。【飲食店の裏事情】【仕事・転職】【ブラック企業体験談】 が主なテーマのブログを執筆。都内在住アラサー男子。